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オグラのFGXプロジェクト

 クラシカルな佇まいを気軽に楽しむ!

2009.12.09 08:13
FGX PROJECT VOL.3





  第3回  これはリサイクルなのかも!? 


  FGXプロジェクトの要は、なんといってもどう人の目をあざむくか、だ。  最初期型のより旧車っぽい雰囲気を、いかに醸し出すか、である。  ポイントのなるのは、三角窓付きの左右ドア、バーの細かいフロントグリル、クロームを模したモールが入った前後スモールバンパーというところ。  細いサイドプロテクションモールも、忘れてはならない。  あるいは、三角窓とこの細いモールのコンビネーションこそが、旧さを際立たせるともいえる。    



  こうしたパーツを揃えるのは、決して楽ではない。  そこにGX型のドンガラが丸々あれば、苦もなくできるだろうが、現実はそう甘くはない。  GX型は残っている個体が少なく、あるとすればGX型をこよなく愛するオーナー氏が大事に大事に乗っているという例。  もちろん、「フェイクを作るから、譲って下さい」なんて、口が裂けてもいえない。    

  オグラの場合は、その執念深さ(?)が幸運を呼び込んだというべきかもしれない。  以前から漠然と抱いていたFGXプロジェクトは、まずコックススピード神戸の梅原メカの電話で第一歩を踏み出す。  梅原メカは長年愛用していたGX型を手放すことになって、それでもただ解体してしまうのはもったいないと、「車検切れで廃車にする予定ですが、いります?」とかけてきてくれたのだ。  この梅原さんのGXは、大いに役立った。  昨年末に発売された某VGF誌のVol.18をご覧になった方は覚えておられるかもしれないが、そのエンジン関連、ホイールなどは「三角窓付きゴルフⅡ、GX型に“愛”を!」という企画に使われ、長年スピニングガレージのストックヤードに眠っていた’85年の左ハンドルCiの社会復帰に貢献した。  

  この企画の取材時、エンジンを復活させる作業をやってくれたのが埼玉・日高のスタイマー。  取材後、美味しい部分を企画の黄色いCiに取られてしまった梅原さんのGXは、やむなく解体業者の手にゆだねることになったが、その時点で、オグラがスタイマーの石戸さんになんとなく頼んでいたのが、左右のドアとプロテクションモールのキープ。  これがまた、ご存知かもしれないが、今年9月に発売された某VGF誌別冊の企画「最初期型ゴルフⅡのクラシカルな佇まいを気楽に楽しむ方法」に役立ってしまうのだ。  


  そして、今回のサポーテッド・バイ・スピニングガレージの“FGXプロジェクト”にも、この三角窓付きドア左右とサイドプロテクションモールは流用する。  スタイマーの石戸さんに企画の趣旨を話し、譲ってもらったのである。  梅原さんのGXは部分的にせよ、まだ活きているということだ。  こんな流れを聞いてしまうと、オグラって本当にしつこいと思うでしょ? でも、これって、もしかすると、いわゆるリサイクルになるのでは? いや、もしかしなくても、立派なリサイクルだと思うんだけど……。  
  '88のリミテッドエディションのGX化は、スペシャルヘルパーの安達メカの手で行なわれた。  ヘルパーのヘルパーは、見習いの中西さん。  
  某VGF誌別冊でも記したように、三角窓付きドアやサイドプロテクションモール以外の、たとえばバーの細かいフロントグリルや前後フロントバンパーなどは、もともとスピニングのストックだったものだ。  スピニングでは、こういう場合に備えて(?)、少なからず部品を備蓄しているから、皆さんももし探しているものがあるなら、問い合わせてみるとよい。  
  さて、ゴルフ2のありとあらゆるところを分解し、組み立ててきたという安達さんの作業は、淡々として着実だ。  フロントのエプロンの装着から始まってバンパー、グリル装着と進んで、次はリアバンパー装着と、ちょっとした手直しなども加えながら作業して、ほどなくドア交換作業に至る。  見習いの中西さんはオーバーフェンダー外しを担当した。  


  見ていて面白かったのは、ドア交換作業だった。  外すほうは、安達メカと中西さんの共同作業でなんなく終わったのだが、取り付けるほうが、大変なことになった。  中西さんがドアを持ち、ボルトを組み付ける安達メカの指示に従って持ち上げたり、その角度を変えたりするのだが、これがうまくいかない。  見かねた小林メカや中西メカがドアのサポートに駆けつけるもの、これがふたりでやっていた時以上にうまくいかない。  4人がよってたかってやるのだけれど、4人ともあーだこーだといって、全然ドアが所定の位置に来ず、ボルトがうまく入っていかないのだ。  異様に時間がかかる。  これぞまさしく、「船頭多くして、船、山に上る」。  ホント、楽しませてもらった。  


  交換作業を終えた外観は、ちょっと興味深いものだった。  色違いになってしまったのは、フロントのエプロン(黄色)と左右のドア(濃紺)だけなのだが、かつてフォルクスワーゲンがポロに設定した各パネル毎に色が違うモデルを思い出させたのである。  これなら、いっそ、ボンネットや左右フェンダー、リアハッチも違う色にしてしまったら、面白いのかも……。  


  とまあ、こんな妄想もしてしまったのだが、いやいや本来のコンセプトを忘れてはいけない。  我々はフェイクのGXを作るのだ!


小倉正樹




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