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オグラのFGXプロジェクト

 クラシカルな佇まいを気軽に楽しむ!

2010.02.09 11:03
FGX PROJECT VOL.5





  第5回  全塗装って素晴らしい! 


  ゴルフⅡ後期のRV型を、初期のGX型に仕立て直そうとした場合、一番の悩みとなるのは、板金塗装代が結構かかってしまうことだ。  これが前回、オグラが某LV誌の別冊でFGXをトライした時、最大のネックとなって中途半端に終わる結果を招いてしまった。  雑誌の企画とはいえ、無闇に取材費を使うわけにはいかないのだ。  



  ともあれ、板金しなければならない部分は少なくない。  サイドのプロテクションモールが本来はないGX型にするためには、RV型のプロテクションモールの取り付け穴を穴埋めしなくてはならない。  GX型の場合、リアハッチ下の中央にある丸いVWマークはないから、そこも穴埋めしなくてはならない。  そうすると、塗装のほうは、ザックリ考えて前後左右のフェンダー4枚を塗装しなくてはならないし、リアハッチ下もそう。  第一、三角窓付きドアが用意できたとしても、同色とは限らないからそれも塗装しなくてはならない。  さて、いくらかかってしまうのか?

  スピニングガレージとオグラが導き出した結論は、ベースになった'88リミテッドエディションのボディカラーであるブラックは無視して、全塗装をかけてしまうということであった。  オグラとしては、ブラックのままにして、必要部分だけを板金塗装するというのが、コストもかからず、それでいいのではと思っていたのだが、スピニングの判断はいい意味で違った。  太っ腹! オグラとしては望外で、喜んでしまったのはいうまでもない。  
  そうなってくると、次に問題となってくるのは、さてボディカラーをなんにするかである。  オグラもそうだが、スピニングのスタッフも大の付くゴルフⅡ好きだ。  したがって、うんちくも各人相当なものがあって、この色に関しては、カンカンガクガク、ケンケンゴウゴウ。  が、やがて、初期のGX型だけにあった単色にしたほうがよりGX型らしくなるということで、そういう方向に。  そして、イエローを支持するメンバーも多かったのだが、最終的には、おそらく最も希少と思われるライトブルー(空色)にすることを決定したのである。  
  板金と全塗装を引き受けてくれたのは、スピニングガレージの協力工場である相模原・田名のアイアールサービス(042-760-3127)だ。  代表の山口春一さんは、多くのスタッフを抱えつつも、自ら板金作業、塗装にも精を出すプレイングマネージャー。  塗料には、多くのヨーロッパ自動車メーカーから補修塗料の純正指定を受ける、デュポン社のスタンドックスを使用、塗装ブースを2基も備えていて、こういってはなんだが、FGXの板金塗装には分不相応とも思える立派な工場だ。  


  最初に見学させてもらったのは、例のサイドプロテクションモール取り付け穴を埋める作業だ。  興味津々、拝見していると、これが意外に簡単に終わる。  取り付け穴の周辺をサンダーで削り、スチールの地肌を出した後、ステンレスの小片を穴の部位に押し当てて電気溶接で溶接し、最後はサンダーで面を均すという流れ。  簡単なように見えたのは、おそらく作業を行なったスタッフの熟練のワザゆえだろう。  




  板金、パテ付け、サフェーサ-塗装、ボディ全体の足付け作業などを順調に経て、いよいよ塗装ということになるが、ここで注目しておきたいのは、アイアールサービスが、全塗装の場合、フロントやサイド、リアのガラスも外し、モールの類もすべて外して作業している点だ。  それらの脱着作業は時間を要することから、そのままにしておいてマスキングでカバーしてしまうところが少なくない。  アイアールサービスでは、そうした省略をせず、美しい仕上がりが期待できる本来のやり方を貫き通している。  ボンネットやドアなど、外せる部位は外して、ボディとは別に塗装しているのも見逃せない。  手間暇をかけているのだ。  


  全作業を終えて、スピニングガレージに戻ってきた'88リミテッドエディションは、これがあのみすぼらしかったクルマとはとても思えないほどの大変身を遂げていた。  まだ、リアのホイールアーチ前側に付くストーンガードや、サイドのプロテクションモールをつけてはいなかったが、雰囲気はもうほとんどGX型。  ドアは三角窓付きだし、フロントグリルはバーの細かいタイプ、バンパーはスモールバンパーでクローム風のモールが付くタイプ。  スペシャルヘルパー、安達さんの全塗装前の作業が効いて、まんま、GX型の佇まいなのである。  これはいい! とてもいい!!


  次回は、外観の最終仕上げと、天張り(ルーフライニング)修正作業の様子などをお伝えする予定。  それが終われば、いよいよ……。  


小倉正樹




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